ウィンドウショッピング、10分で終了。
発達障害を持つ人の中には、聴覚・視覚・味覚・触覚のいずれか(または複数)の感覚過敏を持つ人が割といるそうです。
私の場合は聴覚過敏と視覚過敏がひどく、外出は慎重に行う必要があります。
外は様々な刺激にあふれています。
車の走る音、大きな話し声、子供の泣き声、店舗内で繰り返し流れる落ち着かない音楽、まぶしい電気、色鮮やかな商品やそのポップ、行きかう人々の視線や、一人として同じでないファッション…
一般の人のようにただ無目的に外へ繰り出し、外部の刺激にさらされた日には、長時間ゲームをやり続けた後のような圧倒的な疲れが襲います。
そのため、外出する際には外での滞在時間を一切無駄な時間が発生することのないように事前にスケジュールを組んでおく必要があります。
時々発車間際の電車に駆け込み乗車する人がいますが、私にとってはありえないことです。事前に電車の乗り換え時間も全て把握しているからです(もし発車時間を把握せず、乗り過ごすことになったら待ち時間が発生します。その間も外部の刺激が私自身を侵食しているのです!)
このように私には外出に「制限時間」があります。その時間が厳密にどれくらいなのかは把握できませんが、一定量の刺激が入るとダウンしてしまうようです。
さながら地球上で3分間しか戦えないウルトラマンのようです。
ここでようやく本題なのですが、先日自分の誕生日があり、相方ののりたま氏が何か買ってくれるということになりました。
私はリラックスグッズが欲しいと答え、某有名雑貨店へ繰り出しました。
欲しいものに近いものはあったのですが、目当てのものは見つからず。
そのこと以上に、欲しいものを探し回って目が疲れ切っており、もうこれ以上何も決断できない状態に陥っていることに驚きました。
のりたま氏は「もう一軒見てみる?」と提案してくれ、某有名家電量販店へ。
(この時点でもう決断力はゼロ。好意を無駄にしたくなかったので行くことに。)
そこでも目当てのものは見つからず、また今度ということになりました。
それなら最初からAmazonでポチっておくべきでした。
冒頭の10分というのはやや誇張かもしれませんが、各店舗での滞在時間はそれくらいだったと思います。
ウィンドウショッピングの苦手な点は、自分にとって見る必要のない情報まで飛び込んでくるところです。
また、普段行くことのない店ではどこに何があるか分からないので、必要なものを探すために周囲全体を見渡す必要があります。
つくづくウィンドウショッピングはだめだと思った経験でした。
普段買い物に行くときは、必ず同じ店に行きます(どこに何があるかわかるから)。
そして買い物に行く前に何を書うのか、メモを作っていきます。
メモを作る理由は、実際買い物に行くと目の前の商品に圧倒されて頭が回らなくなるからです。
圧倒的な視覚情報(または聴覚情報)にさらされながらものを考えるということが苦手なんだと思います。
外に溢れる強烈な刺激を、定型発達の人たちはどんなふうに感じているのか、一度でいいから体験してみたいと思います(叶わないけど)。